長く仕事を続けてきた。お客様からの言葉も、写真も残っている。それでも、ホームページを初めて見た人に、自分たちの良さが伝わっているだろうか。
名古屋市千種区のわたなべ接骨院では、身体の相談に加え、隣接する巻き爪・外反母趾研究所で足・爪の相談を受けています。
今回、ストーリーHPプロジェクトが大切にしたのは、この二つの窓口と、渡辺康之先生の人柄を一緒に伝えること。悩みから案内を選び、写真や直筆の言葉を読み、料金と相談先を確かめられるホームページへ作り直しました。
出発点は、誰に来てほしいかを確かめること
制作を進めるうえで、最初に整理したのは、院の名前から連想される相談と、実際に力を入れている相談の違いでした。
接骨院の側で前に出したいのは、骨盤・腰まわり、首・肩・背中の悩み。足の側では、巻き爪を入口に、外反母趾もきちんと案内したい。
急なけがを大きく扱うだけでも、足の相談だけを主役にするだけでも、院が届けたい情報とはずれてしまいます。
そこで、わたなべ接骨院と巻き爪・外反母趾研究所を、同じ場所にある二つの相談窓口として並べました。どちらかが付け足しに見えないこと。そのうえで、訪れた人が自分に関係のある案内へ進めることを重視しています。

専門用語より、毎日の困る場面から
患者さんは、必ずしも施術の名前を知っているわけではありません。
靴や布団が爪に触れる。立ち上がりや寝返りで腰をかばう。そんな暮らしの場面なら、自分に関係があるかを判断できます。
トップページでは、巻き爪、外反母趾、骨盤・腰まわり、首・肩・背中の案内に、こうした日常の言葉を添えました。写真の付いたカードから、それぞれの詳しいページへ進めます。

この入口の先に、相談内容、方法、料金、初めての日の流れを置いています。いきなり電話を促すのではなく、自分で読んで確かめてから相談できる順番です。

院長の写真を、最初に会うきっかけに
画面を整えるだけでは、誰に相談するのかは伝わりません。
メインビジュアルには、渡辺先生ご本人の写真を使いました。院内で撮影した施術風景も組み合わせ、どんな人が、どんな場所で対応しているのかが見えるようにしています。
グリーンを軸にした色づかいと、白や淡い色の背景。文章を詰め込みすぎず、写真、見出し、説明を順に追える余白を取りました。目指したのは、飾りの多さよりも、初めて訪れる方が落ち着いて読める見せ方です。
先生の考え方や院の歩みは、院長・院についてのページへ。トップにすべてを詰め込まず、もう少し知りたい方が読み進められる場所を用意しています。
196枚の直筆を、読む人の判断材料へ
院には、相談した方が残した直筆アンケートがありました。重複を除いて整理した用紙は196枚。2026年9月23日時点の公開サイトでも、この枚数を案内しています。
この数字は、来院人数や施術で変化した人数ではありません。一枚一枚に書かれた言葉を、相談前に読めるようにするための資料です。
制作では、院が自分で語る紹介文と、実際に寄せられた言葉を分けて見せました。説明や対応の雰囲気を、ご本人の文字で確かめられるよう、直筆アンケートの一覧へつないでいます。
信頼を伝えようとして、強い言葉を足し続ける必要はない。すでに院にあるものを、初めての方にも見つけてもらう。その考え方を形にした部分です。

漫画は、不安と相談の流れを伝えるために
文章だけでは想像しにくい、相談前の迷いや、話を聞いてから次を選ぶ流れには、漫画を取り入れました。
漫画は実在の患者さんの体験談として扱わず、相談のイメージを伝える役割に。実際の人と場所は写真で、寄せられた言葉は直筆で、相談の流れは漫画で伝えています。
全部を同じ見せ方にせず、知りたいことに合う表現を選ぶ。スマホでも文字を追えることと、パソコンで漫画が大きくなりすぎないことも、制作中に見直した点です。

最後の一歩で、電話番号に迷わせない
身体の相談と足・爪の相談では、電話番号が異なります。
そのため、相談の入口からすぐ発信させるのではなく、まず二つの電話窓口のページへ案内。何を相談する番号なのかと、実際の電話番号を一緒に見せています。

サイトはWordPressで公開しました。旧サイトで使われていたURLから関連する新ページへ進めるよう、転送設定も行っています。見た目のリニューアルだけでなく、以前のリンクから訪れる人と、これから情報を更新する運営のことまで含めた制作です。

スマホファーストで、不安の確認から相談まで
スマホで悩みを調べている方が、無理なく読み進められること。 「スマホファースト」を重視し、身体の相談と足・爪の相談を選び、院長の人柄や相談の流れを確かめてから、連絡先へ進めることを大切にしています。
SNSやLINEで紹介されたときも、ホームページが詳しい情報の受け皿になります。 写真、直筆アンケート、漫画はそれぞれの役割で不安に応え、最後は相談先と電話番号を確認できる案内へつなげています。
AI検索への配慮では、地域、相談できる内容、窓口を本文と見出しで明確にすることを重視しています。 公開サイトには店舗・所在地の構造化データもあり、どこにある、何を相談できる場所なのかを伝えるための基本情報を備えています。
今ある良さを、初めての人にも伝えたい方へ
今回変えたのは、院の仕事そのものではありません。二つの窓口、先生の顔、院内の写真、積み重なった直筆の言葉。それぞれが、相談を考える人の目に届く順番を整えました。
複数のサービスがあり、何を前に出せばよいか迷う。写真やお客様の声はあるけれど、うまく使えていない。そんなホームページにも、取り入れられる考え方です。
きれいにするだけでなく、自分たちの仕事や人柄が伝わるページにしたい方は、今あるサイトと資料から一緒に整理してみませんか。
